「ウォークインクローゼット」とは、その名の通り、人が中に入って歩ける程度の広さを持つ収納スペースのことです。一般的なクローゼットが壁に埋め込まれた収納であるのに対し、ウォークインクローゼットは独立した小部屋のような作りになっています。間取り図では「WIC」と表記されることが多いです。
ウォークインクローゼットの特徴
広さ
広さは、1.5畳~3畳以上の広さがあり、中を歩きながら衣類や物を出し入れできます。一人あたり1畳が目安と言われることもあります。
収納力
ハンガーパイプや棚、引き出しなどを効率的に配置することで、多くの衣類やバッグ、靴、小物類などをまとめて収納できます。季節家電やスーツケースなどの大型の荷物も収納しやすいのが特徴です。
機能性
更衣室としての利用: 広さがあるため、その場で着替えをすることも可能です。全身鏡を設置すれば、身支度がスムーズに行えます。
一元管理: 家族全員の衣類や小物を一ヶ所に集約できるため、どこに何があるか把握しやすくなります。
衣替えの負担軽減: 季節ごとの衣類をまとめて収納できるため、大掛かりな衣替えの必要が少なくなります。
レイアウトの種類
I型: 片側の壁にのみ収納を設置するタイプ。
II型(二列型): 両サイドの壁に収納を設置するタイプ。
L字型: L字型の壁に収納を設置するタイプ。
コ字型(U字型): 壁の両側と奥の3面に収納を設置するタイプ。 これらのレイアウトを工夫することで、収納量や使い勝手を最適化できます。
ウォークインクローゼットのメリット
- 高い収納力: 多くの衣類や小物をまとめて収納できるため、部屋全体をすっきりと保てます。
- 身支度の効率化: 服選びから着替えまでを一ヶ所で完結できるため、朝の準備時間を短縮できます。
- 衣替えが楽になる: 季節の衣類を分けて収納できるため、大掛かりな衣替え作業が不要になります。
- 大型品の収納: スーツケースやゴルフバッグ、扇風機などの季節家電など、通常のクローゼットでは収納しにくい大きな荷物も収まります。
- 物の管理のしやすさ: 中に入って全体を見渡せるため、どこに何があるか一目で分かり、物を失くしにくいです。
ウォークインクローゼットの注意点
- 広いスペースが必要: その名の通り人が歩けるスペースが必要なため、一般的なクローゼットよりも広い面積を占めます。居住スペースが圧迫される可能性もあるため、間取り全体のバランスを考慮する必要があります。
- 湿気がこもりやすい: 閉鎖的な空間になりやすいため、湿気がこもり、カビや虫が発生しやすい環境になりがちです。特に、一度着た衣類は湿気を含んでいるため、そのまま収納すると湿気が溜まる原因になります。
- 物置になりやすい: 収納力が高い反面、何でも詰め込んでしまい、整理整頓が行き届かなくなると、単なる「物置」になってしまうこともあります。
湿気対策
湿気対策はウォークインクローゼットを快適に保つ上で非常に重要です。
- 換気: 最も効果的な対策です。窓を設置したり、換気扇を設けたりして、定期的に空気を入れ替えるようにしましょう。窓を設ける場合は、直射日光による衣類の日焼けに注意が必要です。
- 除湿剤・除湿機: 市販の除湿剤を置いたり、特に湿気の多い時期には除湿機やサーキュレーターを使用したりするのも有効です。
- 詰め込みすぎない: 収納する衣類の量を8割程度に抑え、空気の通り道を確保することで湿気がこもりにくくなります。
- 着た衣類をすぐにしまわない: 一度着用した衣類は、湿気を吸っているため、すぐにウォークインクローゼットにしまわず、ハンガーにかけて風を通すなどして乾燥させてから収納しましょう。
- 調湿作用のある建材: エコカラットなどの調湿作用のある壁材などを採用することも有効です。
ウォークインクローゼットは、収納力と機能性に優れた便利なスペースですが、そのメリットを最大限に活かし、デメリットを補うための計画的な設計を依頼しましょう。
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