夢のマイホーム、特に自分たちのこだわりを詰め込んだ「注文住宅」に憧れる30代、40代のご夫婦は多いのではないでしょうか。しかし、必ず比較対象となるのが「建売住宅」。そして、一番のネックになるのが両者の価格差ですよね。
「注文住宅は高そうだけど、実際いくら違うの?」
「価格差に見合うだけの価値はあるのかな?」
「私たちの予算で、本当に注文住宅なんて建てられるんだろうか…」
この記事では、そんなお悩みを抱える30代、40代のご夫婦に向けて、建売住宅と注文住宅のリアルな価格差から、後悔しないための賢い選び方、そして予算内で理想の注文住宅を建てるための具体的な方法を解説します。
この記事を読み終える頃には、価格差への漠然とした不安が解消され、ご夫婦にとって最適な「理想の家」の姿がきっと見えてくるはずです。
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建売住宅・注文住宅に関するコンテンツ
・注文住宅とは?建築相場やメリット、デメリットを解説 ・注文住宅と建売住宅の違いは?費用面と特徴から違いを説明 ・ハウスメーカーと工務店の価格差が大きい理由は?選び方についても解説 ・ハウスメーカーの「カタログ請求」しつこい営業をさけるコツも
建売住宅と注文住宅のリアルな価格差を解説
まず皆さんが一番知りたい結論からお伝えします。土地代を除いた建物の価格差は、注文住宅の方が建売住宅よりも平均で800万〜1,200万円ほど高くなるのが一般的です。もちろん、エリアや仕様によってこの差は変動しますが、まずはこの数値を一つの目安として押さえておきましょう。
最新データで見る!建売住宅と注文住宅の全国平均価格
住宅金融支援機構の「2024年度フラット35利用者調査」によると、住宅購入にかかった費用の全国平均は以下のようになっています。
- 注文住宅(土地代含まず): 3,863万円
- 建売住宅: 3,932万円
「あれ?建売住宅の方が高いの?」と驚かれたかもしれません。これは建売住宅が土地代込みの価格であるためです。土地を別途購入して注文住宅を建てる場合(土地付注文住宅)の全国平均は5,007万円となっており、ここに明確な価格差が見て取れます。
(参考:住宅金融支援機構「2024年度フラット35利用調査」)
【土地代込み】首都圏・関西・地方エリア別の総額費用シミュレーション
価格差に最も大きな影響を与えるのが「土地代」です。同じ建物でも、建てるエリアによって総額は大きく変わります。
- 首都圏: 土地代が高いため、総額の価格差は広がる傾向。建売5,000万円台〜、注文6,000万円台〜が目安。
- 関西圏: 首都圏に次いで土地代が高く、価格差も同様の傾向が見られます。
- 地方エリア: 土地代を抑えられるため、建物に予算をかけやすいのが特徴。価格差が都心部ほど開かないケースも多いです。
ご自身が検討しているエリアの土地相場を把握することが、リアルな予算感を掴む第一歩です。
価格差は建物だけじゃない!「土地購入」の有無が総額に与える影響
建売住宅は土地と建物がセット販売されているため、価格が明快です。一方、注文住宅はまず土地を探し、購入してから家を建てるというステップを踏みます。
この「土地探し」にも、仲介手数料などの費用が発生するため、単純な建物価格の比較だけでは見えないコストが存在します。
見落としがちな「諸費用」の内訳と、建売・注文それぞれの違い
住宅購入には、物件価格以外に諸費用がかかります。これは物件価格の5%〜10%が目安です。 代表的な諸費用には以下のようなものがあります。
- 登記費用
- 住宅ローン手数料
- 火災保険料・地震保険料
- 不動産取得税・固定資産税
- 印紙税
これらの多くは共通ですが、注文住宅の場合は「水道加入金」や「地盤調査費用」などが別途必要になるケースもあり、諸費用の項目が建売より多くなりがちです。
平均年収から見る、無理のない住宅ローン借入額とは
30代のご夫婦世帯の平均年収は約600万〜700万円と言われています。一般的に、無理のない住宅ローンの借入額は「年収の5倍〜7倍」が目安とされます。
つまり、3,000万円〜4,900万円程度が一つの基準となります。
この借入額に自己資金(頭金)を加えたものが、住宅購入の総予算となります。
プリンシパルホームでは、家づくり相談会を開催しています。
この道20年、地域で年間100棟以上の家づくりを続けている私たちが、プロの視点から「これだけは知っておかないと損をする」というポイントを厳選し、ゼロから分かりやすくお伝えします。
この相談会は、「注文住宅の費用、建築価格」「土地探しで失敗しないコツ」から「あなたに最適な住宅ローンの選び方」「数十年後も快適な間取りの考え方」など、さまざまな家づくりの疑問についてお答えしております。
私たちが現場で得たリアルな知見をしっかりお伝えしますので、情報収集の時間を大幅に短縮し、効率的に家づくりを進めたい方に最適です。
月々の返済額で比較!同じ予算でも暮らしのゆとりはこう変わる
仮に1,000万円の価格差があった場合、住宅ローン(35年返済、金利1.5%)で単純計算すると、月々の返済額には約3万円の差が生まれます。
この3万円を「理想を叶えるための投資」と考えるか、「毎月の負担」と考えるかで、選択は大きく変わってくるでしょう。
将来の教育費や老後資金も見据え、長期的な視点で資金計画を立てることが重要です。
「建売は安い」は本当?オプション追加で結局高くなるケースに注意
建売住宅の販売価格には、最低限の設備しか含まれていないことが多くあります。
例えば、カーテンレール、網戸、テレビアンテナ、庭の外構工事などがオプション扱いになっているケースです。
暮らしに必要なものを追加していくと、当初の価格から100万〜200万円以上高くなることも珍しくありません。総額で比較検討することが大切です。
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建売と注文住宅の価格差が生まれる7つの理由
では、なぜこれほどの価格差が生まれるのでしょうか。その背景には、家づくりのプロセスやビジネスモデルの根本的な違いがあります。納得して家を選ぶために、価格差の理由を7つのポイントから見ていきましょう。
【設計の自由度】 間取りやデザインへのこだわりが価格にどう反映されるか
注文住宅の最大の魅力は、建築士や設計士と一から間取りやデザインを作り上げられる点です。
多くのハウスメーカーでは、この打ち合わせや図面作成にかかる設計料が価格に含まれます。「吹き抜けが欲しい」「書斎を作りたい」といったこだわりを形にするための費用が、価格差の一つです。
【仕様・設備のグレード】 キッチン・お風呂・壁紙…選べる幅とコストの関係
注文住宅では、キッチン、バスルーム、フローリング、壁紙など、内装や設備を無数の選択肢から自由に選べます。
高機能な最新設備や、デザイン性の高い素材を選べば、その分コストは上がります。
一方、建売住宅は人気の高い標準的なグレードの設備を大量に仕入れることで、コストを抑えています。
プリンシパルホームでは、無料のカタログを7冊ご用意しております。費用は一切かかりません。また無理な営業も致しませんので、お気軽にカタログをご活用ください。
【建材・資材の調達コスト】 大量生産の建売 vs 一点ものの注文住宅
建売住宅は、同じ規格の建材や資材を一度に大量発注します。これにより、一つあたりの仕入れコストを大幅に下げることが可能です。
一方、注文住宅は一棟ごとに異なる建材を使用するため、どうしても仕入れコストが割高になります。このスケールメリットの違いが、価格に直接反映されます。
【工期と人件費】 打ち合わせ回数と建築期間がコストに与える影響
注文住宅は、設計の打ち合わせから始まり、建築にもじっくり時間をかけます。工期が長くなれば、その分、現場の職人さんの人件費や管理費も多くかかります。
一方、建売住宅は規格化された設計と効率的な工程管理により、短い期間で完成させるため、人件費を圧縮できるのです。
【土地の選択肢】 土地探しの手間とコスト、分譲地のメリット・デメリット
建売住宅の多くは、不動産会社が広い土地を安く仕入れて区画整理した「分譲地」に建てられます。そのため、土地の仕入れコストが抑えられています。
注文住宅は、自分たちの希望のエリアで自由に土地を探せますが、人気のエリアでは土地代が高騰し、総額が大きく膨らむ要因となります。
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【販売経費】 モデルハウスや広告費は誰が負担しているのか
ハウスメーカーが運営する豪華な住宅展示場のモデルハウスや、テレビCM、住宅情報誌の広告。
これらの広告宣伝費や販売経費は、最終的に注文住宅の価格に上乗せされています。
一方、建売住宅は現地販売会が中心で、比較的販売経費を抑えることができます。
【アフターサービスと保証】 長期的な安心感と価格のバランス
注文住宅を手がけるハウスメーカーや工務店は、独自の長期保証や手厚いアフターサービスを用意していることが多く、その費用も価格に含まれています。
例えば、数十年単位の定期点検や長期の構造保証などです。価格差には、入居後の安心感という価値が含まれていると考えることもできます。
価格差だけで決めると後悔する!建売と注文の比較
価格差の理由が分かったところで、次は「価格以外の価値」に目を向けてみましょう。お金の比較だけで家を選んでしまうと、「こんなはずじゃなかった…」という後悔につながりかねません。
ご夫婦のライフスタイルや価値観に合うのはどちらか、じっくり比較検討してみてください。
【時間と手間】 すぐ入居したい共働き夫婦 vs じっくり作り上げたい家族
- 建売のメリット: 完成済みの物件なので、契約から入居までが非常にスピーディー。転勤や子どもの入学など、入居時期が決まっている場合に最適です。
- 注文のメリット: 時間と手間はかかりますが、家づくりのプロセスそのものを楽しめます。家族で意見を出し合い、理想の形にしていく時間は、何にも代えがたい思い出になります。
【間取りとデザイン】 「自分たちらしさ」を表現したいなら注文住宅が最適な理由
- 建売のデメリット: 間取りは万人受けするよう作られており、個性を出しにくい側面があります。「収納がここに欲しかった」「コンセントの位置が不便」といった不満が出ることも。
- 注文のメリット: 趣味の部屋、広いパントリー、家事動線を考え抜いた水回りなど、家族のライフスタイルに完璧にフィットした「世界に一つだけの家」を実現できます。
【性能と品質】 断熱性・耐震性…見えない部分の違いをチェックする方法
- 建売の注意点: デザインは良くても、壁の中の断熱材や基礎工事など、見えない部分の品質が分かりにくい場合があります。近年は高性能な建売も増えていますが、性能表示などをしっかり確認することが重要です。
- 注文のメリット: 建築過程を自分の目で確認できます。高気密・高断熱の仕様にしたり、最新の耐震技術を取り入れたりと、家の性能そのものに予算をかけることができます。
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【現物確認の安心感】 建売の「見て買える」メリットと内覧時の注意点
- 建売の最大のメリット: 日当たりや風通し、部屋の広さ、ご近所の雰囲気などを実際に体感してから購入を決められます。「図面で見るより狭く感じた」といったギャップがありません。
- 注文のデメリット: 完成するまで実物を見られないため、図面やパースから空間をイメージする必要があります。これが一番の不安要素と感じる方も多いです。
【資産価値】 10年後、20年後…将来的に価値が残りやすいのはどっち?
一般的に、こだわって建てられた注文住宅の方が資産価値は維持されやすいと言われますが、最も重要なのは「立地」です。
駅から近い、周辺環境が良いなど、土地の価値が将来の資産価値を大きく左右します。建売でも好立地の物件であれば、高い資産価値を期待できます。
【ご近所付き合い】 コミュニティが形成済みか、これからか
- 建売(分譲地)のメリット: 同世代の家族が同じタイミングで入居することが多く、子ども同士が同い年など、コミュニティを築きやすいというメリットがあります。
- 注文のメリット: 既にコミュニティが形成されている土地に後から入っていくこともあれば、自分たちで新たな関係を築いていくことも。地域の雰囲気を事前にリサーチすることが大切です。
あなたはどっち派?建売・注文住宅それぞれに向いている夫婦のタイプ診断
これまでの比較を基に、簡単な診断をしてみましょう。
- 建売住宅が向いている夫婦
- とにかく早く入居したい
- 家づくりにあまり時間をかけられない
- 実物を見て、納得してから購入したい
- コストを明確にして、予算をオーバーしたくない
- 注文住宅が向いている夫婦
- 間取りやデザインに強いこだわりがある
- 家族のライフスタイルに合わせた家にしたい
- 家づくりのプロセス自体を楽しみたい
- 性能や品質を自分で選び、確認したい
予算内で理想を叶える!価格差を埋めて注文住宅を建てる方法
「やっぱり注文住宅がいいな…でも、やっぱり予算が…」と感じているご夫婦も多いでしょう。ご安心ください。
工夫次第で価格差を埋め、予算内で理想の注文住宅を建てることは十分に可能です。ここでは、そのための具体的なテクニックをご紹介します。
まずはコレ!予算オーバーを防ぐ「こだわりポイントの優先順位」の付け方
注文住宅で最も陥りやすいのが「あれもこれも」と要望が増えて予算オーバーするパターンです。まずは「絶対に譲れないこと」と「妥協できること」を夫婦でリストアップしましょう。
(例:リビングの広さは譲れないけど、お風呂のグレードは標準でOK) この軸がブレなければ、賢くコストを配分できます。

総額を大きく左右する「土地探し」でコストを抑える3つのコツ
- エリアを少し広げてみる: 希望の駅から一駅ずらす、バス便も検討するなど、少し視野を広げるだけで土地の価格は大きく変わります。
- 不動産会社を味方につける: 地元の情報に強い不動産会社と良い関係を築き、「掘り出し物の土地が出たら教えてほしい」と伝えておきましょう。
- 変形地も検討する: 正方形でない「変形地」や「旗竿地」は、相場より安く購入できることがあります。設計の工夫次第で、魅力的な家を建てることも可能です。
ハウスメーカーと工務店、自分たちに合う依頼先の選び方
- ハウスメーカー: 品質が安定しており、ブランド力や倒産リスクの低さが魅力。ただし、広告費などが上乗せされ、価格は高めになる傾向があります。
- 工務店: 地域密着で、設計の自由度が高く、比較的コストを抑えやすいのが魅力。ただし、会社によって技術力やデザイン力に差があるため、見極めが重要です。
どちらが良いというわけではなく、自分たちの建てたい家や予算に合わせて選ぶことが大切です。

使える制度は全部使う!住宅ローン控除や補助金の活用術
国や自治体は、住宅取得を支援するための様々な制度を用意しています。
省エネ性能の高い住宅を対象とした補助金(例:こどもエコすまい支援事業の後継事業など)や、住宅ローン控除(減税)など、使える制度を最大限活用すれば、数十万〜百万円単位で負担を軽減できる可能性があります。
メーカー担当者から必ず最新の情報をもらうようにしましょう。
キッチンや洗面台を「施主支給」で節約するメリットと注意点
「施主支給」とは、キッチンや照明、洗面台などを施主が自分で購入し、施工会社に取り付けだけを依頼することです。
インターネットなどで安く購入できればコストダウンにつながりますが、保証の対象外になったり、施工会社に断られたりするリスクもあるため、必ず事前に相談が必要です。
間取りの工夫でコストカット!「凹凸の少ないシンプルな家」が強い理由
実は、家の形はシンプルなほどコストが安くなります。
凹凸の少ない正方形に近い「総二階建て」は、屋根や外壁の面積が最小限で済むため、材料費や工事費を抑えることができます。
凝ったデザインにしなくても、間取りの工夫次第で豊かで快適な空間は作れます。
まとめ
建売住宅と注文住宅、その価格差は決して小さくありません。しかし、その価格差には、設計の自由度や選択肢の幅、そして家づくりのプロセスそのものといった、数字だけでは測れない価値が含まれています。
大切なのは、価格差だけで判断するのではなく、 「自分たち家族が、新しい家でどんな暮らしを送りたいか」 という原点に立ち返って考えることです。
この記事が、ご夫婦にとっての後悔しない家選びの、確かな一歩となれば幸いです。まずはご夫婦でじっくりと話し合い、理想のライフプランを描くことから始めてみてはいかがでしょう。