「一生に一度の大きな買い物、マイホーム。建てるなら、安心感のあるハウスメーカー? それとも、地域に密着した工務店?」
家づくりを考え始めると、多くの方がこの選択肢の前で立ち止まります。それぞれに魅力があるのは分かるけれど、一体何がどう違い、どちらが自分たちに合っているのか、迷ってしまいますよね。
特に気になるのが「価格差」。なぜ両者の間には価格の違いが生まれるのでしょうか?
この記事では、まずその疑問に答えるため、結論からお伝えします。
- 価格差の理由: ハウスメーカーは広告宣伝費や研究開発費などが含まれるため、工務店より高くなる傾向がある。
- ハウスメーカーの特徴: 品質が安定しており、ブランド力による安心感と充実した保証が魅力。ただし、仕様やデザインの自由度はやや低いことも。
- 工務店の特徴: 設計の自由度が高く、コストを抑えやすいのが最大のメリット。一方で、会社ごとに技術力やデザイン力に差がある。
いかがでしょうか。大まかな違いは分かっても、「じゃあ、結局“我が家”にとってはどちらが正解なの?」という新たな疑問が湧いてきたかもしれません。
実は、家づくりで後悔しないためには、この表面的な価格差や特徴だけで判断するのはとても危険です。あなたの理想の暮らし、デザインの好み、そして将来のライフプランまで見据えたとき、本当に選ぶべきパートナーは変わってきます。
もしあなたが、
「価格だけで決めて後悔したくない」
「自分たちにぴったりの依頼先を見極めたい」
と少しでも思うなら、ぜひこの先を読み進めてください。後悔しないための、具体的なチェックポイントと賢い選択のヒントになるでしょう。
まず、最初に結論から説明します。
坪単価で表すと
- ハウスメーカーは坪80万円~120万円
- 工務店は60万円~100万円
それぞれ、幅はありますが、有名な大手ハウスメーカーと地元工務店だと同等クラスの仕様で2倍近くの差が生じることもあります。
どちらを選ぶべきか迷っている方や、それぞれの特長を知り住まい探しに活かした方はぜひ参考にしてください。
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ハウスメーカーと工務店の価格差は?
一例ですが、ハウスメーカーと工務店ではどのくらいの価格差があるのかを坪単価で表示しまと以下の通りとなります。
| 請負会社 | 坪単価 |
|---|---|
| ハウスメーカー | 80万円~120万円 |
| 工務店 | 60万円~100万円 |
家をつくる際にハウスメーカーで建てるか、それとも工務店で建てるかによって変わってきます。では、具体的にどのような点が異なるのか説明します。
ハウスメーカー
ハウスメーカーはブランド力があり、全国展開していることが特徴です。高品質で安定した施工が強みですが、その分価格が高くなる傾向にあります。
ハウスメーカーは、独自の建築システムやデザイン、品質管理基準を確立しており、全国規模で展開することで、安定した品質とサービスを提供しています。そのため、多くの顧客から信頼を得ており、ブランドイメージも高い傾向にあります。
また、ハウスメーカーは、自社で設計、施工、アフターサービスまでを一貫して行うため、責任体制が明確で、安心感があります。
しかし、一方で、規格化されたプランやデザインが多く、自由設計の範囲が狭くなる場合もあります。また、広告費や開発費用などのコストがかかるため、価格が高くなる傾向にあります。
工務店
工務店は地域密着型で、柔軟な対応が可能です。価格が比較的安くなる一方で、施工品質には差が出やすいです。工務店は、地域に根ざした事業を行っており、顧客との距離が近いため、細やかな対応や要望への柔軟な対応が可能です。
また、ハウスメーカーに比べて規模が小さく、人件費や広告費を抑えることができるため、価格が比較的安くなる傾向にあります。
しかし、一方で、施工品質やアフターサービスにはばらつきがあり、信頼できる工務店を見つけることが重要になります。
また、工務店は、ハウスメーカーのように独自の建築システムやデザインを持っている企業は少なく、設計や施工のノウハウも会社によって異なるため差が出やすいです。
ハウスメーカーと工務店の価格差8つの理由
ハウスメーカーと工務店の価格差は、住宅購入を検討する上で多くの人が気になるポイントです。どちらを選ぶべきか悩んだ際に、価格差の理由を理解することは非常に重要です。ここでは、両者の価格差が生じる主な要因を詳しく解説します。
開発・実験費用の違い
ハウスメーカーは新しい技術や素材の開発に多額の投資をしています。そのため、価格が高くなります。ハウスメーカーは、常に新しい技術や素材を開発し、住宅の性能やデザインを向上させています。
そのため、研究開発費や実験費用が膨大にかかり、それが価格に反映されます。例えば、断熱性能の高い素材や地震に強い構造、省エネ性能の高い設備など、最新技術を積極的に採用することで、高品質な住宅を提供しています。
しかし、これらの技術開発には多額の費用が必要であり、それが価格に反映されるため、工務店に比べて価格が高くなる傾向にあります。
広告費用の違い
ハウスメーカーは全国的な広告を展開するため、広告費用が高くなります。これが価格に反映されます。ハウスメーカーは、全国規模で顧客を獲得するために、テレビCMや雑誌広告、インターネット広告など、大規模な広告展開を行っています。これらの広告費用は、非常に高額であり、それが価格に反映されます。
一方、工務店は、地域密着型の営業活動を行っているため、広告費用を抑えることができます。そのため、ハウスメーカーに比べて価格が安くなる傾向にあります。しかし、広告費を抑えることで、顧客への情報提供や認知度向上に課題が生じる可能性もあります。
人件費の違い
大手のハウスメーカーは社員数が多く、人件費がかかります。ハウスメーカーは、設計、施工、アフターサービスなど、多くの部門で社員を雇用しています。そのため、人件費が膨大にかかり、それが価格に反映されます。
一方、工務店は少人数で運営していることが多いため、人件費が大手ハウスメーカーよりかかりません。そのため、ハウスメーカーに比べて価格が安くなる傾向にありますが、少人数で運営しているため、対応できる件数や施工スピードに限界がある場合もあります。
品質やアフターサービスの違い
ハウスメーカーは品質管理が厳しく、アフターサービスも充実していますが、その分コストもかかります。ハウスメーカーは、品質管理を徹底しており、独自の基準に基づいて厳しい検査を行っています。また、長期保証や定期点検など、充実したアフターサービスを提供しています。そのため、顧客は安心して住宅を購入することができます。しかし、これらの品質管理やアフターサービスには、多額の費用がかかり、それが価格に反映されます。
一方、工務店は、ハウスメーカーに比べて品質管理やアフターサービスが充実していない場合もあります。しかし、地域密着型の営業活動を行っているため、顧客とのつながりが強く、迅速な対応が期待できます。
流通・仕入れコストの違い
ハウスメーカーは、年間で数多くの住宅を建てるため、建材や設備をメーカーから大量に一括で仕入れます。これにより、仕入れ価格を大幅に抑えることができ、流通コストも効率化されます。スケールメリットを最大限に活かすことで、一つあたりの住宅にかかる材料費を下げられます。
一方、工務店は、個別の現場ごとに必要な建材や設備を仕入れることが多く、ハウスメーカーのような大量仕入れによる価格交渉力は持ちにくい傾向にあります。しかし、長年の付き合いのある地域の建材店や設備業者との間に強い信頼関係を築いていることが多く、独自の仕入れルートや昔からのコネクションを活かして、質の良い材料を適正価格で仕入れることがあります。また、特定の建材に縛られず、施主の要望に合わせて最適なものを柔軟に選択できるのも特徴です。
設計の自由度と標準化の違い
ハウスメーカーの住宅は、効率的な生産と品質維持のために、ある程度標準化された設計プランが用意されていることが多いです。これにより、設計にかかる時間や費用を削減し、施工の効率も高めることができます。完全に自由な設計は難しいものの、豊富なプランの中から選択し、一部をカスタマイズする形で、一定の自由度を持たせつつコストを抑えることが可能です。
一方、工務店は、基本的に施主の要望に合わせてゼロから設計を行う、自由度の高い家づくりが可能です。規格化されたプランに縛られず、土地の形状や家族構成、ライフスタイルに合わせて、世界に一つだけのオリジナルな住まいを実現できます。このオーダーメイドの設計には、設計士との綿密な打ち合わせや詳細な図面作成が必要となるため、標準化されたハウスメーカーに比べて設計費用が高くなる傾向があります。
ブランド力と企業規模による影響
ハウスメーカーは、全国的な知名度と長年の実績に裏打ちされた高いブランド力を持っています。これは、テレビCMや大規模な展示場展開、充実したカタログなどで消費者に広く認知されており、住宅購入における「安心感」や「信頼性」といった付加価値として価格に反映されます。大規模な企業であるため、倒産リスクが低いという認識も、顧客がハウスメーカーを選ぶ理由の一つとなり、それが価格を構成する要素となります。
一方、工務店のブランド力は、ハウスメーカーのように全国規模ではありませんが、地域密着型ならではの信頼性にあります。地域の口コミや紹介、これまでの施工実績が「ブランド」として機能します。大手のような広告費はかけられないものの、実際に建てた顧客からの評価や、地域での評判、仲介会社からの信頼が何よりの強みです。価格には直接反映されにくいものの、顧客との直接的な信頼関係が構築されやすいというメリットがあります。
契約から引き渡しまでの過程と費用
ハウスメーカーとの契約は、営業担当者が窓口となり、モデルハウス見学からプラン提案、見積もり提示、契約、着工、引き渡しまで、比較的スムーズかつ体系的なプロセスで進められます。各工程で専門の部署が担当するため、手続きは効率的です。しかし、契約に際しては、設計料、申請費用、地盤調査費用など、様々な付帯費用が発生し、これらが総額に含まれる形で提示されるため、一見すると高く感じるかもしれません。
一方、工務店との契約プロセスは、ハウスメーカーに比べてより柔軟で個別対応となることが多いです。現場監督、営業担当者、設計者が直接顧客と打ち合わせを行い、細かな要望を反映しながら進めます。付帯費用についても、ハウスメーカーほど細かく事前に提示されないケースもありますが、その都度相談しながら決定していくことができます。引き渡しまでの期間や費用配分も、個々の工務店や案件によって差があるため、事前にしっかりと確認することが重要です。
ハウスメーカー?工務店?価格以外の選び方
デザインの自由度
工務店はオーダーメイドのプランに柔軟に対応できるため、デザインの自由度が高いです。工務店は、顧客の要望を聞き取り、設計から施工まで、柔軟に対応することができます。そのため、個性的なデザインや間取りを実現したい場合は、工務店がおすすめです。
一方、ハウスメーカーは、規格化されたプランやデザインが中心で、自由設計の範囲が狭くなる場合があります。しかし、ハウスメーカーは、実績豊富な設計士やデザイナーが在籍しているため、安心感があります。
アフターサービス
ハウスメーカーは長期保証や定期点検など、充実したアフターサービスを提供しています。ハウスメーカーは、長期保証や定期点検など、充実したアフターサービスを提供しています。そのため、住宅を購入した後も安心です。
一方、工務店は、アフターサービスの体制が整っていない場合もあります。しかし、地域密着型の営業活動を行っているため、顧客とのつながりが強く、迅速な対応が期待できます。
施工スピード
ハウスメーカーは規格化された建築方法で迅速に施工できる一方、工務店はオーダーメイドのため時間がかかることがあります。ハウスメーカーは、規格化された建築方法を採用しているため、施工スピードが速い傾向にあります。
一方、工務店は、オーダーメイドの設計や施工を行うため、時間がかかる場合があります。しかし、工務店は、顧客の要望を丁寧に聞き取り、細部にまでこだわった施工を行うため、品質の高い住宅を提供することができます。
ライフスタイル
ハウスメーカーは安定した品質とアフターサービスが魅力ですが、工務店は自由な設計やコストパフォーマンスを重視したい方におすすめです。ハウスメーカーは、安定した品質と充実したアフターサービスを求める方におすすめです。一方、工務店は、自由な設計やコストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
予算とのバランス
総合的なコストとメリットを考慮して、予算に合った選択をしましょう。住宅の購入は、人生における大きな買い物です。そのため、予算をしっかりと計画し、総合的なコストとメリットを考慮して、自分に合った選択をすることが重要です。具体的には、予算だけでなく、その予算に対して得られる価値を慎重に見極めることが重要です。例えば、住宅購入の平均予算は全国的平均で※1「土地代金と注文住宅の新築戸建が約4,455万円」と言われております。
この中には建物だけでなく土地、外構工事、内装、設備、税金や手数料など多くの要素が含まれます。ハウスメーカーと工務店を比較する際には、単純な建築費用だけではなく、長期的なメンテナンス費用や光熱費の差異も考慮しましょう。例えば、省エネ性能の高い設備を導入することで、年間数万円〜十数万円の光熱費削減が見込まれる場合があります。
また、ハウスメーカーの場合、アフターサービスや長期保証が標準装備されているため、10年〜20年先の修繕費用が予め予算に組み込まれていることが多いです。一方で、工務店は基本的に初期コストが抑えられる傾向がありますが、独自の仕様によりアフターサービスの充実度は様々です。そのため、予算内でどれだけ自由度の高い設計を求めるか、また、将来的な費用の見通しをどう立てるかが選択のポイントとなります。
購入後の10年、20年という長期的な視点でランニングコストも含めた予算計画を立てることで、最も満足度の高い選択が可能になります。
※1 住宅金融支援機構
見積りの取り方
見積もりを複数取って、内容をしっかり比較することが大切です。住宅の購入を検討する際には、複数のハウスメーカーや工務店から見積もりを取り、内容を比較することが大切です。見積もりには、建築費だけでなく、土地代や諸費用なども含まれているため、しっかりと確認しましょう。また、見積もりの内容が分かりにくい場合は、担当者に質問し、納得いくまで説明を求めましょう。
まとめ
ハウスメーカーと工務店の価格差やその他の特徴を理解し、自分に最適な家づくりを進めましょう。これで理想の家を手に入れる第一歩を踏み出せます。ハウスメーカーと工務店にはそれぞれ特徴があり、価格も大きく異なります。そのため、自分のライフスタイルや予算、希望する住宅の条件などを考慮して、最適なパートナーを選びましょう。そして、信頼できるパートナーと協力することで、理想のマイホームを実現することができます。
ハウスメーカーに向いている人はどんな人?
ハウスメーカーは、長年の実績とノウハウに基づいた、安定した品質の家を提供しています。厳しい品質管理体制のもと、丁寧に施工が行われるため、安心できる住まいを実現できます。
また、ブランド力も魅力の一つです。知名度の高いハウスメーカーは、信頼性が高く、顧客満足度も高い傾向にあります。これは、長年培ってきた技術力や顧客対応力、アフターサービスの充実などが評価されている証です。価格は割高であっても安心感を買うことを重視される場合は有名ハウスメーカーがおすすめです。
工務店に向いている人はどんな人?
工務店は、価格を抑えつつもデザインや間取りにこだわりたい、地域に密着した業者に依頼したいと考える方にお得だと感じるでしょう。ハウスメーカーのような手厚い保証は少ないかもしれませんが、施工主と直接コミュニケーションを取りながら、きめ細やかな対応を期待できます。
また、地域材の使用や特定の工法にこだわりたい場合など、柔軟な対応を求める方には工務店が向いています。価格だけでなく、家づくりのプロセスや完成後のサポート、そして何よりも「どんな家に住みたいか」という自分の価値観を明確にすることが、最終的な判断基準となります。
アフターサービスについても力を入れているかどうか確認をし、設計、施工で工夫することに手を抜かず、コストダウンを図る努力を行う工務店を選ぶと良いでしょう。
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